今年のGWは、昨年のリベンジで
再び涸沢カールへテント泊装備を担ぎ向かいました。
今シーズン最後の雪山登山となります。
*PC環境での閲覧を推奨します。
事前予報では、天候も目まぐるしく変わり、
前日の予報ではかろうじて「曇り」でしたが
まあ、昨年のように「大雪」でなければOKとしましょう。
残雪期の2000mを超える北アルプス
防寒着やテント設営用のスコップなど、
ほぼ冬山装備の大荷物となりますが、
今回は天候も大荒れにはならない感じなので、
Locus Gearのシェルターを出動させて、
若干ながら軽量化を図り、
ザックの総重量は23kgに収めることが
出来ました。(昨年は28kg)
沢渡バスターミナル
3:00頃に沢渡第三駐車場に到着。
少し仮眠を取り、5:00の始発バスに乗り込みました。
新型コロナの蔓延防止法も解除されたGWとのこともあり
混雑するのではないかとドキドキしていましたが、
GW後半とのことなのか、バスはガラ空きで
スムーズに乗ることが出来、ちょっと拍子抜けというか
予想外でした。
上高地バスターミナル
上高地バスターミナルに到着したのは5:20。
mpd0429_outdoorさんと合流。
東京からのバスが予定より早く到着したみたいで、
事前の打ち合わせでは、横尾あたりで合流できるかな
みたいな話をしていました。
とにかく、一年ぶりの再会となりました。
今回、ご一緒したmpd0429_outdoorさんとは、
昨年のGWに涸沢でお会いしたのがきっかけで
この時、大雪でテント泊から涸沢ヒュッテに逃げ込み
小屋の玄関口で他の方と談笑しているところ
雪まみれの彼が登場したのが印象的でした。
聞けば、この吹雪の中、トレースのまったくない無いルートを
鬼ラッセルで登ってきたそうです。
そんな涸沢での出会い以降も、SNSなどでお付き合いが続き、
今回の「残雪期の涸沢リベンジ、GWにバカンスのような北アルプスを
楽しみたい」にご一緒することとなりました。
いよいよ登山開始、今日は「涸沢カール」が目的地です。
かっぱ橋
まだ6時前なので、とても静かです。
この日は快晴で穂高連峰がお出迎えしてくれました。
この景色を見ると、「あぁ、北アルプスに来たな!」って思います。
徳沢園
明神館をスルーして、徳沢園に到着。
ここで、しばしの休憩。
CT通りに徳澤までやってきました。
芝生のテント場にはたくさん数のテントが張られていましたが
それでも、例年よりは少なめな印象。
いつも、徳沢の横に流れる小川を撮ってしまいます。
こんなに綺麗な清流なのに魚が泳いでいるのを見たことがない…
そんな中、ここ徳沢で奇跡の出会いといいますか、
kazuni_taさんとaya_sanpo.biyoriさんにお会いしました。
ちなみにaya_sanpo.biyoriさんは、「山歩びより」というYoutube番組を
運営されており、素敵な山々のチャレンジを毎回アップされています。
昨年、涸沢からの下山途中、徳沢で一泊したあとの翌朝
吹雪のため槍ヶ岳からの撤退後に徳沢に立ち寄った両名と
お互いの苦労話で会話をしたのが最初で最後。
山は狭いというか、すごい偶然にビックリで
昨年会話した同じ場所で、また再び再会となるのは
偶然以外にも違う力が働いているとしか思えません!!
聞けば、今回は槍ヶ岳に昨年の敵を討ちに再び訪れたそうです。
(その模様は、「山歩びより」をご確認ください)
皆さんと別れたあと、先に進むと
例年とは異なる迂回路へ。
右岸のコースは、崩落などにより整備中とのことで
徳沢を出てすぐに左岸へ渡り、新村橋を過ぎて横尾の手前で
元の右岸に戻る感じでした。
ちょっと歩く距離が伸びている印象です。
横尾
橋を渡ると、いよいよ本格的な登山開始となるので、
ここで水の補給を済ませます。
開始早々は比較的緩やかなトレイルですが、
段々と傾斜のついた登山道となります。
ところどころ雪が残っており、それがシャーベット状に
グズグズになっているので、滑らないように注意して進みます。
とはいえ、一部を除いてほとんど雪は残っていないので、
この先、本谷橋まではアイゼン無しで行けました。
今年は雪解けが早いせいなのか、屏風岩にはほとんど
雪が残っていませんでした。
しかし、いい天気だ!!
気持ちの良い山道歩きの中、
mpd0429_outdoorさん(以下、師匠と呼ばせていただきます。)が、
山での歩き方を色々とレクチャーしてくれます。
思えば、登山をはじめて4年目となりますが、
ほとんど独学だったので、本当に勉強になります。
本谷橋
今年も昨年同様に既に橋がかかってます。
雪も昨年よりだいぶ少ない印象です。
ここまでは、コースタイム位で登ってきましたが、
なんとなく、体がだるく脚が重い感じがしていました。
寝不足?
暑さのせい?
一抹の不安を抱えながら、ここで休憩をしつつ、
アイゼンをつけたり準備をします。
少し休憩したところで再び出発。
本谷橋を出てスグに夏道ルートとなり、
グズグズに溶けた雪に足を取られながら進みます。
ようやく穂高連峰が大きく見えてきました。
が、とにかく足が重い。。。
思うように前に進みません。
そして荷物が重い。。。
昨年秋の奥穂高アタック時に高山病で撤退した悪夢を思い出す。
やはり、ここ涸沢には魔物が潜んでいる。
砂漠で遭難して歩き続けるとは、こんな感じなんだろうか。
いや、目の前におでん小屋→涸沢ヒュッテが見えているので
この状況はまだ希望がある!!
なんて、ことを考えながら、とにかく一歩一歩進んでいけば
必ずゴールすると自分に言い聞かせて脚を前に出します。
そんな中、あまりの疲労っぷりを見兼ねて
師匠が「ザック持つので貸してください」と言いました。
とはいえ、そんな迷惑も掛けたくないので
一度は丁重に辞退しましたが、その後も
ノロノロ歩く無様な姿に、優しく「持ちましょう!!」と
言ってくれて、これ以上到着が遅れても
逆に迷惑になってしまうので、
心苦しくもありましたが、ザックをお渡しして
空荷で登ることになりました。
涸沢カール到着
瀕死の状態ではありますが、涸沢カールに無事到着することが出来ました。
売店でコーラ・チャージを済ませてテント設営です。
聞くところによると、前日は400張り位のテント村が出来ていたそうですが
連休後半とのこともあり、先人たちが苦労して整地されたであろう跡が多数あり
場所は選び放題です。
いくつか見てみた結果、割と良さそうな場所が空いていたので
スコップで整えて、テントを張りました。
そして無事に設営完了。
今回は、Locus Gearのシェルターです。
風もなかったのでスムーズに設営できました。
無積雪のときは、ここ涸沢カールは、
岩稜地帯なのでペグを打つことが出来ないため
非自立式のシェルターでは、設営にちょっと工夫がいりますが
雪があると本当に楽ちんです。
テントを張り終え、食事を済ませたあと
寝袋に入ると、そのまま意識不明に。。。ぐっすり寝ることが出来ました。
星空撮影。。。無理無理
朝まで、しっかり寝ました。