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【登山】夏のパノラマ銀座縦走「蝶ヶ岳・常念岳・大天井岳・燕岳」(後編)

前編・中編と続いているパノラマ銀座縦走登山の記事ですが、今回が最終回となる大天井岳を経由して燕岳から下山までの模様を振り返ります。
山行から帰ってきて、1ヶ月近く経過しているので、記憶も曖昧になってくる前に書き終えたいと思います。

前回のお話

工程はこんな感じです。

1Day: 三股〜蝶ヶ岳(蝶ヶ岳ヒュッテにてテント泊)
2Day: 蝶ヶ岳〜常念岳(常念小屋にてテント泊)
3Day: 常念岳〜大天井岳〜燕岳(燕山荘にてテント泊)
4Day: 燕岳〜中房温泉

 



 

Day3 : 久々に朝日を見る

今回、最も楽しみにしていた表銀座縦走コースがあります。

朝から晴れ間の広がる常念小屋のテント場。
今回の山行で初めて朝日を拝むことが出来て少々感動していました。

とりあえず、サクサクと撤収作業を進めます。
しかし、昨日夕方頃のの大雨で、テントの下に敷いていたタイベックスのシートが泥だらけになっていて、そのまま袋に詰める訳にもいかず。。。
そこで登場してくれたのが汗拭き用のSEA TO SUMMITのスポーツタオル。一瞬躊躇しましたが、犠牲となっていただき泥を拭い取ってもらう事になりました。そして、泥だらけのタオルを見ながら次回から雑巾を持ち歩こうと心に誓いました。

汗拭きタオルの犠牲の下、無事に撤収作業も完了し出発することに。
今日の予定は燕岳へ向かい、予約している燕山荘のテント場でもう一泊します。

まずは、横通岳に向けて登っていきます。
朝イチで初っ端からこの登りは結構辛い。
ただ、昨日のような強烈なアップダウンは少ないので、その分少し気が楽です。

初めは樹林帯の中を歩きますが、しばらく登ると視界が開けてきます。
振り返ると、常念岳が見送ってくれています。そして、常念小屋の赤い屋根も眼下に見えます。

しかし、あれを登ってきたんですね。

さあ、ここから稜線歩きの始まりです。
パノラマ銀座の名前に相応しく、常念岳から大天井岳のトレイルは北アルプスでも屈指の眺望の良さがあります。
しかし、その割に歩いている人が少ない気がします。
連休中の縦走登山には、混雑もなく穴場かもしれません。

3年前に横通岳は登頂したので、今回は楽して巻道を行くことに。

写真では伝わらないのですが、この日は風が強く吹いていました。
安曇野市側から風が強く吹いていて、谷の下を覗き込んでいました。

今日は終始、お槍さまが顔を出してくれています。

この景色を見れただけで、雨の中を歩いてきた甲斐がありました。
何も考えず、この稜線歩きを楽しもう!!

と言いたい所ですが、東大天井岳を目の前にして空の雲行きが怪しくなってきました。

ここまで来ると、また昨日と変わらないガスの中。

東大天井岳まではハイマツ帯の直登してからトラバースします。
3年前は炎天下の中でバテバテだったのを思い出します。

私のブログには高山植物の写真があまりない。
それは、名前を覚えようとしないし、多分それほど興味がないからかもしれない。

高山植物で名前を覚えている「チングルマ」
群生したのでパシャ。

ちなみに「コマクサ」もわかります。

ガッスガスで眺望も何もなかったので、とりあえず撮影しました。

東大天井岳からここまで、爆風に晒され写真など撮る余裕もございませんでした。
で、避難小屋? の跡までやってきました。

後で調べたら「東天井石室(通称: ニノ俣小屋)」との名称で、ここは大正初期頃まで槍ヶ岳へ向かうルートの宿泊地として使われていたそうです。
当時は、まだ喜作新道が開通してませんからね。

絶賛、爆風に晒され中。
「そんなに虐めないでください」と、お願いしながら進んでます。

大天井岳までは小さなピークを何度も何度も通過するので、地味に疲れます。

なんとか大天荘に到着です。
ガスの中だったので、急に目の前に山荘が現れた感じです。
いやー、朝はあんなに晴れていたのに、山の天気は変わりやすい。

冷えた体には、暖かい「かき揚げ蕎麦」が身に染みました。
2000mを超えたこの場所で、このクォリティーはすごいの一言。

美味しいお蕎麦を啜っていると、弟からLINEが入ってきました。
大天荘はソフトバンクも電波が入るらしい。

弟「お盆休みは何してるの?」
私「3日前から北アルプス来てる」
弟「えっ?」

きっとこいつ、「アルプス」と聞いて海外だと勘違いしてるな(バカめ)

私「長野県だよ」
弟「あぁ」

この「あぁ」は、わかってないな。
登山の興味がない彼に説明しても無駄なので、それでやり取りを切り上げた。
せっかくの美味しい蕎麦が伸びてしまうのも嫌だし。

もし、このあと興味を持って聞いてくる事があったら、ちょっとだけ兄として優しく教えてあげよう「ググれ」と。



 

燕山荘を目指して

雷も鳴りだし雨も強くなってきたので、大天井岳のピークハントはパスして先を急ぎます。
本来なら、これから向かう燕岳に続く稜線が見えるはずなんですが。。。

ここから燕山荘まではコースタイムで2時間50分。
最初はザレた激下りなので、気を抜かないようにしましょう。

大天井岳から下ってくると、雨もおさまりガスも抜けてきました。

前回見逃してしまった喜作レリーフ。
見つけることが出来ました。

このルート最初で最後の鎖場が登場です。
身を乗り出して岩に張り付きながら横へスライドしていくので、初めての方はドキドキするかも?
自分が登っているときは何も感じないのですが、側から見ていると怖いですよね。

振り返ると「大天井岳」は雲の中。

前回は7月の終わりだったので、「コマクサ」がたくさん咲いていましたが、ピークも終わりほとんど見ることが出来ませんでした。
また、このルートは先ほどまでと違い、燕方面から大天井岳を目指して歩いてくる方々とすれ違います。

さすが人気ルート!!

特徴的な形をした花崗岩が見えてくると燕岳まで後少し。
蛙岩と書いて「ゲーロイワ」と読む岩があるらしいのですが、蛙らしい岩を発見することはできませんでした。

しかし、でかいなぁ。

燕山荘に到着です。
めちゃくちゃ人が多くてワチャワチャしていたので、写真も撮らずテント場に直行。
昨年工事していたテント場のお手洗いが完成してました。

サクサクっとテントを張ってビールで乾杯。
燕岳はすぐそこなんですが、昨年登ったしスルーします。

この後、雲が出てきて雨も少し降ったりしてたので、テントの中で食事をとったりしてマッタリと過ごしました。
夜テントから外を覗いてみると、辺りは真っ白。。。ガスの中で星空も期待できなかったので、そのまま就寝。



 

下山

すっごい晴天。
いやー気持ちいいですなぁ。

本日は中房温泉の登山口まで下るだけなので楽勝です。

ただ、下界の方は雲で覆われてますが大丈夫かな。
しかし、お日様がジリジリ照りつけて早朝なのに既に暑いです。
樹林帯の中は蒸し暑いでしょうね。

燕岳もしっかり見えます!!

予想通り汗だくになりながら下山し、合戦小屋にて定番の「スイカ」をいただきました。

ここで時計を見ると7:40。

中房温泉から穂高駐車場まではバスを利用します。
始発の9:00は間に合わないにしろ10:45のバスには乗りたいです。これを逃すと次が12:30のバスなので、2時間近く待たなくてはならなくなります。

コースタイムは約2時間なので休憩入れたらギリギリですね。
とりあえず、ダッシュで下山しました。なのでこの後は写真もありません。

コースタイム通り9:45に到着。
天気も良く入山者の方が多かったので、道をゆずったりで時間がかかってしまいました。
駆け足では下ってきましたが、登ってくる方を押し除けてまで急ぐのは品がないので、そこはゆとりを持って行動です。

さて、これにて3泊4日のパノラマ銀座縦走登山は終了です。
お疲れ様でした。
やっと常念山脈を一筆書きで歩くことができて、とても楽しかったです。

やっぱり北アルプスは良いですね!!

天候はあまり良くなかった4日間ですが、色々と勉強になったので、この経験がこれからの山行に活かせられると思います。

最後に、今回の山行でお声がけいただいた方々、ありがとうございました。
また、どこかの山でお会いしましょう。



 

おまけ

バスに揺られ穂高駅の駐車場まで移動後、無性にラーメンが食べたくなりました。
ネットで検索してみると、駅から車で5分ほどのところで口コミで評価のお店を発見。

ラーメン仙」というお店です。

歯ごたえ良い乱切り太麺で、豚骨スープがよく絡み合います。
スープは横浜家系のようなコッテリ系と思いきや、口にすると結構あっさりしていて最後まで飲み干せます。
チャーシューも臭みがなく美味しいです。

うん、疲れた体には塩分がたまりませんなぁ。
生き返りました。

また来たいと思います。

穂高から松本市内に移動し、予約していたビジネスホテルで一泊。
このまま東京まで移動したら、確実に中央道の渋滞に巻き込まれてしまうので、北アルプスに来たときの定番コースです。

で、松本に来たら前々から入りたかった、信州をまるごと味わえる店と言われているジビエ居酒屋の「山里」です。
こちらは、熊、鹿、馬、兎などのジビエと郷土料理、お蕎麦が自慢の居酒屋です。
メニューには地酒も豊富にありました。

以前飛び込みで行った時は満席で入れなかったので、今回は事前に予約していたのですんなり入店できました。

そして、ここの「山賊焼」はめちゃくちゃデカかった!!
これだけでお腹いっぱいになります。

長野に来たら、やっぱり「馬刺し」も外せません。

あぁ〜お腹もいっぱい、大満足です。
最後に〆のお蕎麦をいただきました!!
ご馳走様でした。

頼んだ料理はどれも美味しく、酒も旨し。
松本、いい街だなぁ〜。

うん、この夏も信州を満喫する事ができました!!



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