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【登山】夏のパノラマ銀座縦走「蝶ヶ岳・常念岳・大天井岳・燕岳」(中編)

前回の続きで8月のお盆休みに出かけてきたパノラマ銀座縦走登山を振り返ります。
1日目は三股登山口から入山し、雨のなか蝶ヶ岳ヒュッテまで歩きました。こちらでは、蝶ヶ岳を出発し常念小屋までの道中についてのお話です。

前回のお話

 

工程はこんな感じです。

1Day: 三股〜蝶ヶ岳(蝶ヶ岳ヒュッテにてテント泊)
2Day: 蝶ヶ岳〜常念岳(常念小屋にてテント泊)
3Day: 常念岳〜大天井岳〜燕岳(燕山荘にてテント泊)
4Day: 燕岳〜中房温泉

 



 

Day2 : 常念岳に向けて出発

おはようございます。
あたりは真っ白、ガスに覆われています。
テント場の確保も考えて早めに出発をしようと思っておりましたが、このガスで道迷いも嫌なので、のんびりと明るくなってから出発することにしました。
蝶ヶ岳のテント場を見渡しても、この天候で入山者もそれほど多くないので、常念小屋のテント場が混雑することはないかと思います。

テントを畳んだり支度を済ませて二日目行動開始です。

まず、蝶ヶ岳山頂へピークハントに向かいます。
とはいえ、テント場からは数分のところ(笑)

この稜線は、進行方向の左に穂高連峰、右に安曇野の市街を見下ろしながら歩ける贅沢なトレイルですが、この日は全く眺望がありません(涙)
そして、前方には蝶槍が見えてくるハスなんですが。。。真っ白ですね。

小さなアップダウンを越えて蝶槍を目指します。

道中、白いお花がたくさん咲いていました(相変わらず、お花の名前は分かりません)

しっかり道がついているので、道迷いはなさそうです。
登山における遭難で一番多いのが「道迷い」と言われています。ニュースなど見ていても「えっ、そんなところで遭難するの?」って場合もあるので、ガスが濃く視界不良の時などは、特に注意が必要です。

これが「蝶槍」です。
ちなみに、蝶槍の南に三等三角点があり、以前はこちらが蝶ヶ岳の山頂になっていましたが、1990年ごろに今朝ピークハントした場所(長塀ノ頭)に変更されたみたいです。

山頂からの眺望は全くなかったので、さっさと下山して先に進みます。
しかし、せっかく登ったのに、この下はいやだなぁ、どこまで下るんだろう。。。なんて文句を言いながら下って行きます。

樹林帯に入り、まだ下って行きます。
蝶ヶ岳の山頂が2,600mほどしかないので、少し下っただけで樹林帯に突入してしまう。

風がないので、とても蒸し暑いです。

一旦、なだらかな道になりました。
これで下りはお終りか?

「うねうねした木」
歩いていて目に止まったので「パシャ」

池? それとも、ただの水たまり?

常念岳南尾根に、天空小。。。読解不能な石碑がありました。
後で調べてみたら「天空小屋」と書いてあるらしいのですが、かつて山小屋があったのでしょうか。

また登ります。

そして、また下ります。

後ろを振り返ると、だいぶガスが抜けてきて景色が見えるようになってきました。

前方を見ると、今までガスで見ることのできなかった常念岳が登場!!
テンションあがって、いっきに疲れが吹っ飛びましたね(笑)

やっと、常念岳の取り付きにやってきたみたいです。
本日、最大の難関といったところで、ここからは急登が続きます。

最初はザレた道ですが、徐々に大きな岩が目立って来るようになりました。
ガシガシと登って行きます。

中盤以降は岩の上を全身を使って登る箇所もありました。
ただ、危険なところは特にありませんでした。

しかし高低差400mの直登はキツイですね。

山頂に到着する頃には、また再びガッスガス(涙)
顔は笑っていますが、心の中は泣いています。

山頂に到着して嬉しいけど、ナーンにも見えません。
山頂は360度の絶景だと噂で聞いておりましたが。。。

しかし、喜ばしいことが一つ。
というのも、常念小屋へは3回程テント泊をしておりますが、常念岳のピークハントは今回が初めて。
テント場から見上げると大変そうだなぁって思ってスルーしてました。
まあ、実際にも結構キツかったですね。
とりあえず、これでパノラマ銀座の四山(燕岳・大天井岳・常念岳・蝶ヶ岳)を制覇です。

とりあえず、ちょっと休憩を入れて先を急ぎます。
眺望のない山頂は用無しだぜ!!

ここからは、常念小屋まで激下りとなります。

ガスのため、どこまで下るかわからない道を永遠と下って行きます。
ゴールが見えないので精神的にしんどい。

そして、ザレているから気も使います。

しばらーく下っていくと、やっと小屋が見えてきました。
この時は結構嬉しかったです。

ここを下ってきました。

小屋に着いて、テントを張ったり食事を取ったりして過ごしていると、この山行ではじめて槍ヶ岳を拝むことができました。
やはり、最高のロケーションの常念小屋

こちらのテント場は予約なしで幕営ができて、料金は2,000円/1人(トイレチップ含む)です。
常念小屋玄関脇と横通岳寄りの2ヶ所にキャンプ指定地があり、それぞれ20張り/50張りとのことです。

ペグはどこもよく刺さりますが、時折、地中の石が邪魔して刺さりにくいところもあります。そんな時は、ペグをちょっとずらして位置を変えて刺せば良いかと思います。
また、大きな敷地の2号指定地は、段々にはなってはいますが水平な場所がほとんどなく、谷に向かって少々傾斜がついているので、寝る向きは考えた方が良さそうです。

この天候と一ノ沢の登山口で崩落があったようで、昨日に続きテント場はガラガラ。
2号指定地テント場は3張りだけで、ほとんど貸切状態でした。

夕方ごろ、テント場から小屋に移動してコーヒーを飲んだりしていたら、突然雷が鳴り出して雷雨となりました。
小降りとなったタイミングでテントまで帰りましたが、その後もしばらく降り続いてました。

明日は今日より良い日になるといいなぁ、なんて思いながら眠りにつき2日目も幕を閉じました。

夜中の2時頃、ふと目が覚めたのでテントの外を覗いてみると、星空が広がっていました。
そこからは撮影タイムの始まりです。
1時間ほどパシャパシャとやった後、テントに戻り再び就寝しました。



 

あとがき

今回歩いた、蝶ヶ岳から常念岳までのルートですが、常念岳山頂から常念小屋までの下が本当に辛かったです。
どこまでも続く下り道、ガスで先が見えないので、そこが精神的に堪えました。

もしかしたら、大天荘のテント場まで行けるかなぁなんて思ったりもしていましたが、そんな考えは常念岳を登った後、微塵も残っていませんでした(汗)
まあ、急ぐ山行でもないので、のんびり行きます。

また、このような天候だったので、一番期待していたことがあります。
それは「雷鳥」との遭遇。
曇り空やガスがかかった時に出てきてくれるとのことです。

歩きながら、ハイマツ帯などキョロキョロしてみてましたが、どうも嫌われているようで現れてくれませんでした。
実は今まで一度も見たことがありません。
これだけ北アルプスに通っていてもダメなんですね。。。
何も嫌なことをしたことないのですが、やっぱり、本気で嫌われてる?

さて、次回は常念岳を出発して、大天井岳・燕岳、4日目の下山までの模様を振り返ります。

続く



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