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【レビュー】Leatherman “SIGNAL”「レザーマン・シグナル」

- Review -

Leatherman "SIGNAL"

キャンプや登山などのアウトドアシーン、そして日常生活でも、あると便利なのがマルチツール。
昔は十徳ナイフなどとも呼ばれ、有名なものとして、スイスアーミーのVictorinox(ヴィクトリノックス)やGerber(ガーバー)、そして、今回ご紹介するLeatherman(レザーマン)と言ったところではないでしょうか。

そのレザーマンの数ある製品の中からサバイバル方向へ尖ったモデル。アウトドアに全振りした機能満載のSIGNALのコヨーテバージョンをご紹介します。

総合評価: 78

レザーマンの魅力はその多機能さ。コンパクトな見た目からは想像ができないほど何種類もの工具が格納されていて、「手のひらサイズの工具箱」と例えられています。
物を掴んだり挟んだりするプライヤーを中心にナイフやノコギリ、ハサミ、ドライバーといった実用的な機能はもちろん、栓抜きや缶切り、定規、やすりといった機能も装備している製品もあります。特に登山などでは、それぞれ単品で道具を持ち歩くのではなく、機能が一つにまとまったマルチツールは非常におすすめです。

耐久性90Points

機能性80Points

パフォーマンス70Points

デザイン70Points

バリュー80Points

Leatherman(レザーマン)について

レザーマンとは、1983年にアメリカのオレゴン州で誕生したナイフメーカーです。プライヤーやナイフ、ドライバーなどの工具を1つにまとめたマルチツールは、日常使いやアウトドア、軍事、災害時など様々な用途で活躍しています。また、国内正規品「LTJ(レザーマンツールジャパン)マーク」が付いた商品であれば、保証書を無くしても日本国内で25年感保証を受けることが出来て安心です。

出典: レザーマンツールジャパン株式会社 公式サイト

 
山歩きの時には、様々な工具が収納されたマルチツールを持ち歩いています。
このレザーマンの「SIGNAL」もその一つ。
たくさんの機能がコンパクトにまとまっているとはいえ、マルチツールは、山歩きでは「重い」と嫌われることが多いかと思います。以前は、小型のナイフを一本だけ持ち歩いていましたが、ナイフが活躍する場面はなかなかありません。最近では山で調理することもなくなり、食材を切ったりするよりも、レトルトのパッケージを開封するくらいしか使いません。
逆に、火にかけたクッカーをつかんだり、温めたレトルトパックを持ち上げたりするプライヤーの出番が多く、その他に、缶詰にプルトップのついていない(最近は見なくなりました)を開けたりするのに缶切りが役立ってくれます。

 

特徴

Leatherman "SIGNAL"

レザーマンですが、とにかく種類がたくさんあり、どれを選んで良いか迷うところでもあります。
機能がたくさん詰まった大型モデルもありますが、この「SIGNAL」は19種類の機能をコンパクトにまとめています。
メインの機能を紹介すると、プライヤー、ナイフ、ノコギリ、ビット式ドライバー、栓抜き/缶切り。ここまではマルチツールによくある機能ですが、「シグナル」にはファイヤースターター・ホイッスル、脱着式のダイヤモンドシャープナー、そしてハンマーが加わり、アウトドアで欲しい機能がほぼ網羅されています。

全てのツールが適度な硬さで保持されていて、ロック機能が随所にあり、使い勝手も非常によいです。

SIGNAL 本体のコヨーテタンと呼ばれる色は、Leatherman社がOHT以降の一部製品に採用している表面処理「セラコート(Cerakote)」です。米軍指定塗料としても採用される実績ある薄膜セラミックコーティングで、宇宙航空研究開発機構でも使用されるレベルの高機能塗料として、金属全般、プラスチック、ポリマー樹脂、複合体、水転写、PVD、木材など様々な素材にも施工ができます。
このセラミックコーティング(硬度7H~9H)は非常に硬く、使っている内に傷ついたり剥がれてくる心配はほとんどありません。

Leatherman "SIGNAL"

まずは、このSIGNALのメイン機能であるプライヤー。
プライヤーは、火にかけたクッカーをつかんだり、湯煎したレトルトパックを熱湯から引き上げたり、アルコールストーブの蓋をするのに便利です。山行で一番活躍しているのがプライヤーです。
このプライヤーの根本には替え刃式のワイヤーカッターが付いています。刃が傷んできたら別売の「154 CM取替用ワイヤーカッター」と交換できます。

Leatherman "SIGNAL"

SIGNALが装備するツールの中でも他のモデルにない特徴的な機能の一つがファイアースターターです。フェロセリウム合金が施された着脱式のファイアースターターにノコギリの背を当てて素早く擦ると火花が散ります。
もしライターを忘れてしまったり、持参したライターのガスが切れて使えないなんて場面でも、エマージェンシー用として役立ちます。
しかも土台がホイッスルになっています。鳴らすのにちょっとコツは入りますが、非常に甲高い音がします。メーカーによると、人間の耳に届きやすい周波数で設定されたその高音は、自分の場所を効果的に知らせることが出来るとのことです。

Leatherman "SIGNAL"

ナイフは、420HC鋼材を使用した直刃波刃コンボナイフ。刃の厚みが3mm近くあり、細引きや食材を切るのはもちろん、木を削って箸やペグを作ったり、焚付け作りも余裕です。その点、スイスアーミーのおまけ程度のナイフより実用的です。
また、ハーフセレーションのナイフは賛否が分かれますが、レザーマンの波刃は優秀。ザイルを切ったりする時に役立ちます。

万が一大雪でテント内に閉じ込められてしまったときに、ナイフがあればテントを切り裂いて脱出することも可能です。

Leatherman "SIGNAL"

ノコギリは6cmほどで、太い木などは切れませんが、小枝を切ったりして、非常時に薪を作ることが出来ます。
欧米のノコギリは通常、押すと切れるタイプなのですが、日本式の引くと切れるタイプを採用しているところが、馴染みがあって使いやすい。
また、背の部分が付属のファイヤースターターのストライカーになっています。

Leatherman "SIGNAL"

意外と気に入っているのがハンマーです。米軍スペックのMUTだけの機能でしたが、このSIGNALにも装備されています。テントを張るときのペグ打ちに、やっぱりハンマーがあると便利!
今までは近くの石でバンバン叩いたりしていましたが、気がつけばアルミ製ペグの頭はボロボロになります。このハンマーがあれば気にせず叩くことができます。
また、ハンマー部分は、カラビナが付いていて、パンツのベルトループなどに掛けると落とす心配がありません。

Leatherman "SIGNAL"

取り外し式ダイヤモンドコーティングシャープナーは、ナイフの切れ味が落ちた際には研ぎ直し(タッチアップ)を行うことで簡易的に切れ味の改善が出来ます。

Leatherman "SIGNAL"

中々は出番はありませんが、紐通し穴付きキリ、栓抜き/缶切り、ラージビットドライバーの機能がついています。
シンプルでどれも使いやすそうです。
ラージビットドライバーは別売りのビットキットを購入すると様々な種類のビットが使用できます。

Leatherman "SIGNAL"

SIGNALには、ロック機構がついています。
仕組みは単純で、ハンマー部分の金属パーツをスライドしてプライヤーのロック解除を行います。
初めて手に取った初見ではわからず、思わず説明書で確認してしまいました。

 

まとめ

Leatherman "SIGNAL"

アメリカ生まれのレザーマン。アウトドア野郎たちの熱い視線を受けつつ、いまや建築業や製造業、軍関係などのプロフェッショナルからも支持されています。

正規輸入代理店レザーマンツールジャパン株式会社で購入した製品には、日本国内で25年保証を受けられることが出来ます。また、ナイフの切れ味が悪くなってしまった時も、修理専任者による刃付け直し作業を行ってくれるなど、アフターフォローも万全です。

え?VICTORINOXは永年保障?

しかし、25年も保証してくれるのは、レザーマンの製品に対する自信の表れ、「一つのツールと相棒のように永く愛着と共にお付合い頂きたい。そして困ったユーザーにはフォローを尽くす」 これは、創始者 Tim Leatherman の創業1983年より変わることのないポリシーです。

今回レビューしたLeatherman(レザーマン)のSIGNAL。無駄の無い機能美と男心くすぐるワイルドなデザイン。これだけの機能が付いて約213g。これを重いと思うか、軽いと思うかは、自身のアウトドアスタイル次第だと思いますが、何かアクシデントがあった場合、非常時の安心感を得たいのであれば持って損はないかと思います。

今日も読んでくださってありがとうございました。

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