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Triple Aught Design "FAST Pack Litespeed v2"
日帰り登山用に使用しているバックパックをレビューします。
Triple Aught Design社は「冒険」にインスパイアされた、最も「冒険」を理解するブランドです。彼らのウェブサイトを一目見ると、都会のEDC、日帰りハイキング、旅行、または自由な活動に最適解を与えるプロダクツを提供しています。
同社のプロダクツは、ハイエンドの品質とファッショナブルなスタイルを統合することで有名です。製品にはミリタリーな要素はふんだんに盛り込まれてはいますが、それは耐久性や機能性を担保するものであり、決してミリタリー向けのブランドではありません。（結果として、各国の民間軍事会社や警備会社のオペレータが使用しています）
そのようなメーカーが作り出したバックパック「FAST Pack Litespeed v2」は、そのデザイン性はもちろん、耐久性の高さや使い勝手の良さからも人気の商品となっています。過酷な環境を想定した設計なので、様々なシーンでガシガシ使えて超便利。まさに、ひとつは持っておきたい最強アイテムです。
総合評価: 74
FAST Pack Litespeed v2は、堅牢な構造とモジュール式拡張プラットフォームで構成され、日常から予期せぬ事態、そしてその間に起こるあるあらゆる事態を克服するのに役立ちます。ミリタリーデザインと登山の人間工学を融合させたFASTパックは、身近な冒険でも遠くのミッションでも、信頼できる相棒となるよう作られています。
Triple Aught Designについて
Triple Aught Designは、米国で高品質のギアとアパレルを製造するサンフランシスコに拠点を置く1997年に設立された会社です。
私たちが製造し、市場に届けるものの95%はアメリカ製です。
製品と経験を通じて、より冒険的な生活を送るために私たちのコミュニティを鼓舞する。
最も厳しい遠足であろうと、毎日の冒険であろうと、卓越した品質と機能性があなたの成功をサポートすることを私たちは知っています。
私たちは有能な人々のためのギアとアパレルを作ります。
品質と素材
名前にもかかわらず、Litespeedは軽量なバックパックではありません。22リッターの容量で1.72kgの重量があります。
耐久性を最も大切にし、素材は1000Dコーデュラナイロン製で、ミルスペックのITW製バックルとPALSウェビングで完全に覆われています。
しかし、パックを背負ってみると、手に取った重さが一変します。LitespeedはHDPE製のフレームシートを内蔵し、サスペンションもかなりしっかりしているため、体に密着した快適なフィット感を実現しています。このパックを背負っての移動は本当に楽で、サイクリングや岩や木によじ登るときに荷物を背中に安定させることができます。
Litespeedのバックパネルのバックパネルとショルダーストラップには、通気性、吸湿発散性に優れ、衣服との摩擦を軽減するポリエステルとナイロンのメッシュで覆われた、クローズド・セル・フォーム・パッドを採用しています。内部HDPEフレームシートと組み合わせたサスペンションは、負荷が腰ではなく着用者の肩と背中の上部に分散されます。
LitespeedはMIL-SPEC1000デニールのInvista™Cordura®ファブリックで作られていて、高張力複合ナイロン糸とウェビングは裂けや破れに非常に強い素材です。ハンドルやショルダーストラップの接続部分、ハイドレーション・チューブ用のトップ・イグジット・ポートなど、パックのストレス・ポイントを補強するために、ゾディアック・エアロスペース社のインフレータブルボート（ゴムボート）に使用されている素材、ハイパロンが使用されています。
ただし、ゴムの匂いが苦手な方は注意が必要です。取手を持つとゴム臭が手に残ります。
拡張性
Litespeedは、カスタマイズとアドオンを念頭に置いて設計されています。前面に取り付けられた付属のトランスポーターテールやパック本体のいたるところにPALSウェビングが縫い付けられており、入手可能なMOLLE互換ポーチ類は言うまでもなく、多くのパーツを取り付けて、パックを自身のミッションに最適な仕様へ作り上げることができます。
MOLLEの正式名称はModular Lightweight Load-carrying Equipmentで、1997年以降アメリカ軍が採用している個人装備システムです。
写真の様に、バッグやベストの表面に縫い付けられた”PALS”と呼ばれる1インチのウェビング（帯）が決められた間隔で縫い付けらえれていて、このウェビングがプラットフォームとなっていて、対応しているポーチなどの装備を取り付けることが出来ます。
以前はPALSを利用して、たくさんのポーチ類やパーツを取り付けたりしていましたが、そのぶんパックが重くなってしまうので、最近では必要最低限のものにとどめています。
下の画像のITW社製GRIMLOCは、耐熱強化樹脂製のDリングはワンプッシュで素早く開放ができ、耐荷重２０Kgまで使用が可能のためキーや小物の吊り下げなど幅広く使えます。
ハイキングで使用するときは、このGRIMLOCにグローブやナルゲンボトルをぶら下げています。
こちらITW社製のWeb Dominatorという製品は、余分なストラップを付属のショックコードでまとめることで末端処理を簡単に行えるものですが、ハイドレーションのチューブ固定にも使えます。
THYRM社のCellVault XL Battery Storageは、防水性、防塵性、耐久性に優れたストレージケースで、ヘッドライトの予備電池を入れて携行しています。
スマートフォンを入れるためのポーチでメーカー不明です。Triple Aught Designの純正品が欲しいのですが、こちらはしばらく欠品続きで、再販されることを願っています。
反対側のストラップにはカメラを取り付けています。私にとってピークデザインのカメラホルスター「キャプチャー」の定位置となっていますが、パックを選ぶ基準として、この「キャプチャーを取り付けられること」は絶対条件です。
形状
Litespeedはクラムシェルスタイルの開口部で容量は22リットルです。パック全面が大きくガバっ開くためパッキングは非常に楽です。また、行動中に下の方に入れてしまったものを取り出すのにも便利です。上部の前面にはポケットとパッチを取り付けられるループパネルがあります。また、裏面には2つのジッパ付きメッシュ内部ポケットがあ流ので、小物類がパックの中で迷子になることはありません。
PALSウェイビングが全面に取り付けられた付属のトランスポーターテールは、パックの圧縮に役立つだけでなく、ヘルメットやジャケットなどを挟んで使うことができます。また、非常に取り付けし難いのですが、内部のコンパトメントとして使うこともできます。（内部には別売りのコントロールパネルを取り付けています）
スノーシューなども挟み込むことができます。
トランスポーターテールを取り外すと、こんな感じにPALSウェイビングがパック本体にもびっしり縫い付けられています。
このパックの非常にユニークな部分は、上面にパラコードが備え付けられていて、ジャケットやクライミングロープを運搬することができます。
背面には、ウエストベルトを取り付けられるような構造になっていますが、今のところ同社からオプションとしての販売はありません。
まとめ
Litespeedは紛れもなくタフですが、22リッターバックパックとしては非常にヘビーです。
この部分が最大のデメリットと言えるかもしれません。1000デニールもの素材は、このサイズのパックで本当に必要あるのでしょうか。
Triple Aught Design社もそのことを十分理解してか、最新モデルのスペシャルエディションは、軽くて弾力性のあるDimension-Polyant VX42を使用したりしています。
サイズ感としては、グリーンシーズンの日帰りハイキングがベストで、装備が増える秋から冬にかけては、容量不足になってしまいます。
また、日常遣いにおいては申し分のないサイズ感で、14インチサイズのMacと小物類、ジャケットや水筒を入れて持ち歩けます。
FAST Pack Litespeed v2は、EDC（Every Day Carry）パックに適していますか? →もちろんです。
FAST Pack Litespeed v2は、アクティブ & アドベンチャーに適していますか? →間違いありません。
もし、このバックパックが欲しいと思ったら、Triple Aught DesignのWEBサイトをチェックしてください。運よく在庫があれば即購入することをお勧めします。少量生産なので数日後には売り切れになってしまい、再入荷はいつになるかわかりません。もしかしたら、お気に入りのカラーは再販しないかもしれません。
