私はOakleyの大ファンです。しかし、ずっと愛用していたOakley Gascanのレンズコーティングに剥離が出てきたため、先日入手したGatorz Mugnumサングラスを手に入れてから、それは過去形となってしまいました。
Gatorz Magnumサングラスをレビューするためにパッケージを開けたとき、すぐに感銘を受けました。A7075超々ジュラルミン素材(アルミニウム)で作られたフレームは安価なプラスチックではありません。しっかりとした感触で、今まで着用した他のスポーツ / タクティカル サングラスとは異なります。そして、今では珍しい職人が一つ一つ手作業で生産するアイウェアーメーカーで、「MADE IN USA」と誇らしくフレームに刻印されているゴリゴリのアメリカンブランドです!
Gatorzの進化はバイクカルチャーの発展と共にありました。一般的なプラスチックフレームのサングラスとは違いテンプル部分が薄いため、ヘルメットとの干渉がなく長時間掛けても痛くならないことから、バイカー達の脚光を浴びました。その後、強風を受けるスカイダイバーの間で評判となり、それを聞きつけた特殊部隊Navy SEALs(米海軍特殊部隊ネイビーシールズ)の隊員達からも支持を得ました。
ネイビーシールズの「レッドウィング作戦」が題材となった映画ローンサバイバーの俳優たちが身につけことでも当時Gatorzが話題となりました。
ゲイターズについて
1989年、アメリカ カリフォルニア州サンディエゴにて生まれたGATORZ(ゲイターズ)
強度・硬度に最も優れたアルミ合金「A7075(超超ジュラルミン」を用い、丁寧な手仕事で仕上げられるMade in USAアイウェアは、毎時160km以上の強風を受けるスカイダイバーやレースバイカーから火が付き、あらゆるエクストリームスポーツアスリート・アウトドアマスターの間で評価を獲得し、「武骨で堅牢なアメリカンメイドのプレミアムアイウェア」として名を上げ浸透。実戦装備としてタフな現場でその品質を証明されたGATORZは、四半世紀を超えた今もなお重要な装備の一部となっている。DEEPLY COMMITED AMERICANS MAKING EYEWEAR FOR MISSION-DRIVEN PEOPLE.
GATORZはあらゆるライフスタイルに最適なアイウェアを設計しています。
人生を生き抜くためのあなたの目は替えが効きません、是非その安全はGATORZにお任せください。(出典: GATORZ EYEWEAR)
アイウェアの重要性
登山用品店やアウトドアショップに行けば、安価なものからショーケースに入った高価なモデルまで様々なタイプのサングラスが売られています。
幅広い視野を得るためにベースカーブが大きなものがスポーツ系サングラスには多く存在しますが、質の悪いサングラスはカーブの大きさからレンズに歪みが発生し、度が入っていないサングラスでも度が入ったように見えてしまいます。そうした安価なサングラスでは、レンズ素材のクオリティーが悪く不純物が残っているため対象物と距離ができるほど視界はぼやけてしまいます。
このようなサングラスを長時間かけていると本当に疲れます。場合によっては頭痛やめまい・吐き気に襲われることもあるようです。なので、アイウェアはちゃんとしたものを選びたいと常々思っています。
また、サングラスは登山装備において重要なアイテムで、標高が高くなることによる強い紫外線から目を守り、眩しさを抑えて視界を快適にするだけでなく、長時間の強烈な光線による脳・体の疲労も軽減してくれます。
そして、眩しさを軽減するだけではなく、強風などで砂埃や虫などの異物が混入を防ぎ眼を守ることも重要な役割になってきます。さらにサングラスの効果はそれだけではなく、確かな品質のサングラスを装着することで、裸眼で見るよりもさらに良好な視界を確保することができるのです。
アイウェアへの要求
- 長時間装着していても疲れない
- コーテングの剥離が起きにくいレンズ
- ゴム素材をなるべく使ってない(経年変化でベトベトする)
1.はマストの条件として、長時間使用しても耳の後ろが痛くならない疲れ知らずなフレームは最高です。
2.3.は今までお気に入りのサングラスとお別れする理由の大半はこれで、長年の使用に耐えられるサングラスを求めます。
そして、これらの条件に合うサングラスとして、今回入手したのが「Gatorz Mugnum」です。
カスタムオーダーのようなフィット感
金属の重厚な見た目と裏腹に軽量で耐久性のあるA7075ジュラルミン・フレームは、手で曲げたりすることにより簡単にフィット感を調整することが可能です。海外製品のアイウェアの場合、一番の悩みがそのフィット感。。。「平たい顔族」と言われるアジア人では欧米人と目鼻立ち異なるため、どうしても「合う合わない」が顕著に出てしまいますが、フレームを顔のカーブに合わせてフレームを曲げることで、オーダーメードのようなサングラスに変身します。
2ヶ月間定期的に着用しましたが、本当に軽量で非常に頑丈であることがわかります。 アウトドアシーンでは不快感なく何時間も着用できたのも、フレームを顔の形に合わせて曲げることができるためです。フレームの中央(レンズの間)で顔の輪郭に合わせて曲げ、こめかみ部分でも曲げて調整できます。また、ゴム製のノーズピースは芯に金属が入っていて、鼻の高さに合わせて曲げることもできます。(アジアンフィット用のノーズピースも売っています。)
調整方法をこちらの動画で説明しています
登山で使用するのにGatorz Mugnumのカーブした形状が最適。広い視野を保ち横からの光や埃、風からも目を保護します。さらにはフィット感の良さから、頭を下げて足元を見たり、頭を思いっきり振るようなことをしない限り、走ったりしてもずれることはありませんでした。アメリカ特殊部隊の多くの隊員が愛用していることもうなずけます。
顔全体を包み込むような形状は、強風や砂塵などからの保護力も抜群です。
米国で製造されており、そのデザインには米国特許さえあります。
5枚蝶番の2重留めで高強度を実現。
米海軍特殊部隊の要望により、ロゴマークは目立たないようブラック・アウトされています。
レンズのクオリティの高さ-Tru-Ray Optics
高い光学性能を保有した耐衝撃樹脂を使い、高度な射出成型プロセスで製造されたすべてのGatorz トゥルーレイオプティクスレンズは、一般的なサングラスレンズのスタンダードを超越する機能を有しています。開発チームにより長い年月をかけ慎重に最適な波長・色調・濃度を得るため開発された高精細ハイビジョンレンズは、様々なアウトドアアクティビティに最適なレンズです。
コーティング
レンズパフォーマンスを最大限に引き出すマルチレイヤーコーティングは高い耐擦傷性を誇るGatorz レンズは、一般的なサングラスレンズの約5倍の能力を誇ります。ハイドロフォビックコーティングにより、レンズ表面の水分・汗をはじき、レンズクリーニングも簡単です。オレオフォビックコーティングにより、グリース・オイルといった油分や汚れからレンズを守り、視界をクリアに保ちます。
UVカット
Gatorzレンズは目の健康に悪影響を及ぼすUV波長を最大限カット。Gatorzトゥルーレイオプティクスレンズは一般的なUVカットコーティングではなく、レンズ内部にUVカット機能を備えているため経年劣化の心配がありません。
耐衝撃性(ANSI Z87+ USA国家規格適合)
GatorzのANSI Z87+コレクションは、最大250フィート/秒の投射物からの衝撃に耐え得る性能を持ち合わせ、アメリカのバリスティックセーフティー基準を上回ります。ユーザーへ、有事の衝撃に対する最大限の保護・安全性を提供すると同時に、フレーム形状の調整能力を備えていることにより、ベストフィットの快適性も提供します。
(出典: GATORZ EYEWEAR)
眩しい稜線や薄暗い樹林帯を問わずクリアに見える
Gatorzのレンズは素晴らしく、外に出るとすぐに気づきました。すべてがシャープに見えます。透過率12%のスモークレンズは、暗すぎず明るすぎずといったところで、足元も見やすくなるということがわかりました。まぶしく感じる光だけを抑えてくれて、目を細めなくてもいいから、視野が広くなる。さらにその広い視野すべてが快適になった感じがします。
ちょっと残念なところ
多くのスポーツサングラスでは、クリアレンズとダークレンズの交換を容易にできますが、Gatorzのサングラスは残念ながら、自分でレンズを交換することができません。
Gatorz はレンズ交換を行う場合、ウェブサイトで必要な色合いのレンズを購入し、サングラスをGatorz工場に郵送します。これには2〜4週間かかるとアナウンスされています。
このことから、シーンに合わせてレンズを変えることができず、それを実現する場合は、想定されるシーンに合わせてサングラスを数本購入しなくてはならないということです。。。お財布に優しくない。
まとめ
「お高いんでしょ?」
正直、Gatorzは安くはないです。
以前から気になっていたアイウェアブランドでしたが、その価格から二の足を踏んでいました。また、「Oakley」や「Smith」と比べて一般的なメジャーブランドではないため、レビューも少なく評価が難しいことも挙げられます。
とはいえ、長く使用できる費用対効果と人とはかぶらないブランドで考えれば、Gatorzはかなり良いと私は感じています。
こちらは偏光レンズ
こちらはZ87+レンズ